当ブログでは、株式・投資信託・REIT・不動産など、あらゆる投資対象を某野球ゲーム風の「能力査定カード」で評価しています。難しい財務指標を、野球選手の能力値のように直感的に把握できるようにするのが狙いです。
このページでは、その査定カードの読み方=6軸の意味とグレードの見方を解説します。各銘柄の査定記事を読む前に、まずここで”ルール”を押さえておくと、スコアの意味が一気に立体的になります。
1. 査定の基本ルール
査定はとてもシンプルです。
- 銘柄を 6つの軸(弾道・ミート・パワー・走力・肩力・守備力)で評価
- 各軸を 100点満点 で採点
- 6軸の平均点が「総合点」、その点数に応じて総合グレードが決まる
グレードはS〜Gの8段階です。
| グレード | 点数 | イメージ |
|---|---|---|
| S | 90〜100 | 球界を代表するスター級 |
| A | 80〜89 | 主力として計算できる一流 |
| B | 70〜79 | レギュラー級・堅実 |
| C | 60〜69 | 一芸はあるが穴もある |
| D | 50〜59 | 課題が多く伸びしろ待ち |
| E | 40〜49 | 現状は控え・観察対象 |
| F | 20〜39 | 大きな問題を抱える |
| G | 1〜19 | 投資妙味は乏しい |
採点は辛口が基本方針です。全6軸がA以上に揃うのは、年に数えるほどの”怪物銘柄”だけ。話題性や株価の勢いに流されず、実力をシビアに見るのがこの査定の役割です。
2. 6軸の意味
6つの軸は、選手の能力値のように「攻めの資質」から「守り・地力」までを表します。順番に見ていきましょう。
① 弾道 ── 市場スケール・テーマ性
その銘柄が立っている土俵そのものの大きさです。市場規模(TAM)の大きさ、時流に乗ったテーマ性を評価します。弾道が高いほど「でかい打席に立っている」=伸びれば本塁打になる可能性を秘めた銘柄。低い場合は成熟・縮小市場にいることを意味します。
② ミート ── 収益の安定性・再現性
利益を毎回きっちり当てられるか。収益の安定性・再現性・予測のしやすさを見ます。ミートが高い銘柄はブレずに稼ぐ優等生タイプ。低い銘柄は「当たれば大きいが空振りも多い」=赤字や業績の振れが大きいタイプです。
③ パワー ── 業績の爆発力・利益創出力
一発の大きさ。利益額・利益率・キャッシュ創出力といった、稼ぐ力の”絶対的な強さ”を評価します。ミートが「安定して当てる」なら、パワーは「当たったときの飛距離」です。
④ 走力 ── 成長スピード・モメンタム
伸びの速さ。売上成長率や直近の業績モメンタムを見ます。パワーが「いまの絶対値」なら、走力は「どれだけの速さで伸びているか=変化率」。テンバガー候補はこの走力が高い傾向にあります。
⑤ 肩力 ── 参入障壁・市場支配力
事業の“堀(ほり)”の深さです。競合を寄せ付けない参入障壁、価格決定力、市場シェアの強さを評価します。肩が強いほど、後続のランナー(競合)を簡単には進ませません。
⑥ 守備力 ── 下落耐性・財務健全性
守りの堅さ。財務の健全性、バリュエーションの安全域、下落相場での粘り強さを見ます。守備力が低い銘柄は「攻撃力は高いが、下げ相場や逆風に弱い」=財務やバリュエーションに不安を抱えているサインです。
3. 「似ている軸」の違い
軸の意味が紛らわしく感じるところを、対比で整理しておきます。ここを理解すると採点の精度がぐっと上がります。
- ミート と パワー … 安定して当てる力(ミート)か、一発の大きさ(パワー)か
- パワー と 走力 … いまの利益の絶対値(パワー)か、伸びる速さ=変化率(走力)か
- 肩力 と 守備力 … 事業の堀=競争力(肩力)か、財務の耐性=守り(守備力)か
- 弾道 と 肩力 … 市場の可能性そのもの(弾道)か、その市場での自社のポジション(肩力)か
4. 銘柄タイプ別の”典型パターン”
6軸のバランスを見ると、銘柄の”性格”が浮かび上がります。代表的な6タイプを紹介します。
| タイプ | 典型例 | 特徴 |
|---|---|---|
| 5ツールプレイヤー型 | NVDA・MSFT | 全軸ほぼS級。年に数本のレジェンド銘柄 |
| 長距離砲型 | PLTR・NBIS | パワー&走力で攻めるが、業績のブレと財務に課題(守備力D) |
| アベレージヒッター型 | KO・PG・JNJ | 派手さはないが鉄壁の安定性。配当王タイプ |
| 俊足アタッカー型 | テンバガー候補の新興株 | 走力に極振り。テーマで急騰中だが不安定 |
| 鉄壁の守護神型 | VZ・公益事業 | 守備力に極振り。高配当・低成長の典型 |
| シクリカル型 | MU・半導体メモリ | 好況期はパワーS、不況期は別の顔を見せる |
自分の狙う銘柄が「どのタイプか」を意識すると、リスクの取り方が整理しやすくなります。
5. 「采配判定」について
各査定記事では、総合評価に加えて、野球の監督目線の「采配判定」を添えています。先発起用・続投・降板といった言葉で、いま投資対象としてどう扱うべきかを一言で表すものです。スコアという”客観”に、スカウトの”主観的な構え”を重ねるパートだと思ってください。
6. 「特殊能力」について
数値だけでは表現しきれない銘柄の個性は、某野球ゲームでおなじみの特殊能力を借りて補足タグで表現することがあります。スコアの行間にある”キャラクター”を楽しんでもらうための要素です。
7. 投資信託・ETF・REITの場合
対象が個別株ではなく、インデックス投信・J-REIT・ETFなどの場合は、同じ6軸でも意味を読み替えて評価します。たとえばインデックス投信なら、弾道=カバー市場の成長性、ミート=信託報酬の安定性、パワー=コスト効率(経費率の低さ)、守備力=分散効果といった具合です。軸の名前は共通のまま、対象に合わせて評価の中身を最適化しています。詳しくは各投資信託・REITの査定記事内で都度説明します。
8. 実際の査定を見てみる
ルールが分かったところで、実例を見るのが一番の近道です。
- 【PLTR】パランティア(総合A・83.8点) ── 弾道S・パワーS・走力Sで攻める”長距離砲型”の代表格。一方で守備力はDという典型パターン。
👉 査定記事を読む - 【RDW】レッドワイヤー(総合C・66.5点) ── 弾道A88とテーマ性は抜群だが、ミート・守備力がE評価。「夢はあるが地力はこれから」を絵に描いた銘柄。
👉 査定記事を読む - 【RXRX】リカージョン(総合D・56.7点) ── 弾道A86なのにミートF25。市場の可能性と現状の収益力のギャップが、そのままスコアに出ています。
👉 査定記事を読む
弾道(テーマ性)が高くても、総合がC・Dにとどまる銘柄は珍しくありません。「話題性」と「実力」を切り分けて見る ── それこそが、この6軸査定の存在意義です。
※本サイトの査定は独自の評価基準に基づくものであり、特定銘柄の購入・売却を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。